DLPFCの衰えが慢性腰痛の原因かも 治療法を解説

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腰痛にはいろいろな原因があります。その中でもなかなか治らないのが慢性腰痛。


慢性的に腰痛を抱える症状を言いますが、最近の研究結果でDLPFCが慢性腰痛に関係していることが明らかになってきています。


DLPFCは脳の前頭にある場所で、DLPFCの働きが鈍くなると腰痛をはじめとする様々な『痛み』が慢性化します。


DLPFCと腰痛の関係や治療法などについて、NHK スペシャルで放送していた内容をまとめてみました。

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腰痛の原因と慢性腰痛の違い

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腰痛は様々な原因をもとに発症します。代表的な腰痛の原因は筋肉と骨の異常です。

筋肉や筋膜の癒着(筋肉のコリ)
椎間板が突出することによる神経の圧迫(椎間板ヘルニア)



これらの腰痛は専用の機器などを用いることで検査することができますし、外科的手術や理学療法などで症状を緩和し治療することができます。


これに対し、慢性腰痛は専用の機器などを用いて検査をしても原因がはっきりわからないことが多く、医師の診断では『異常なし』とされることが多いです。


ですが患者側ははっきりと痛みを感じており、腰痛が治らないまま慢性化する。


この慢性的な腰痛が3ヶ月以上続くと慢性腰痛と診断されます。慢性腰痛は腰痛患者の半数以上(場合によっては8割り近く)に見られます。

脳のDLPFCと慢性腰痛の関係

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「慢性腰痛の原因が脳の誤作動によるものである」


これが新しい慢性腰痛の治療方法の考え方です。


カナダのマギル大学では慢性腰痛の原因を徹底的に調べました。その結果、脳のある場所に共通の異常が起きていることを発見。


腰痛がある人とない人で脳の活動が大きく異なる部分が発見されたのです。


その場所とは脳の前頭にあるDLPFCという場所。慢性腰痛を訴える方はこのDLPFCの体積が極端に減り、DLPFCの活動が極端に衰えていることがわかったのです。

そもそも腰痛とはどうして起こるのか
そもそも腰痛とは筋肉や骨の異常が神経によって脳に伝えられることで起こります。


筋肉や骨の異常が脳に伝えられると脳が興奮し痛みの回路が生まれます。


この痛みの回路が生まれて初めて人は「○○が痛い!」と感じるわけです。



筋肉や骨の異常が解消してもこの痛みの回路はすぐに消えるわけではありません。


このとき痛みの回路を落ち着かせるために働くのがDLPFCです。痛みの回路に興奮を鎮める司令を出して『痛い』という感覚を抑えるのです。


しかしDLPFCの働きが弱くなると痛みを落ち着かせると司令がうまく出せなくなり、いつまでも『痛み』を感じてしまうようになります。


この状態が、『腰が治っているのに痛みがいつまでも続く』慢性腰痛の症状に繋がるのです。

なぜDLPFCは衰えるのか?

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ではなぜDLPFCの働きが衰えるのでしょうか。その大きな原因は「不安」と「恐怖」にあります。


不安や恐怖は強いストレスを生むのですが、このストレスが長引くとDLPFCの神経細胞が疲労し切ってしまうのです。


そうなるとこれまでにまとめた通り、DLPFCの働きが弱まってしまい、痛みの回路を鎮めることができなくなるのです。

DLPFCの検査方法

DLPFCが働いているかどうかを検査するには、脳の働きを画像で見ることができる「光ポトグラフィー検査」を行う必要があります。


この検査は一般的な整形外科ではなく、脳の検査を行うことができる大学病院など、大きな病院で行うことができます。


慢性腰痛の方は「光ポトグラフィー検査」を行うと、ほとんどの方にDLPFCの働きの低下が確認されます。

DLPFCの改善方法

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慢性腰痛の原因がDLPFCにあるなら、DLPFCの働きを改善することで慢性腰痛は治療できます。


ではDLPFCはどのように改善できるのでしょうか。


NHKスペシャルでは、DLPFCの改善は映像・体操・認知行動療法で改善できると紹介していました。

映像による恐怖心の緩和

慢性腰痛の原因を正しく理解し、腰痛の原因が脳にあることを『知識』として理解することで、不安や恐怖を緩和し、DLPFCの働きを回復させます。


その映像がこちらでご覧いただけます。整形外科医が監修された動画ですので安心してご覧ください。


一日何回見てもらっても大丈夫。というより、何度も見て下さい。そして二週間続けて見るようにしてください。


脳が記憶している間違った情報に対し、正しい情報を何度も脳に刷り込ませる気持ちで何度も見て下さい。


骨に異常があっても大丈夫?



腰痛に手術は必要ない?



腰痛には運動が必要?



これらの映像がまとまっているNHKサイト


体操による恐怖心の克服

両方の手のひらをお尻に当て、お尻をググっと三秒間押し込みます。この時呼吸は止めずに「フーッ」と吐き続けます。


この体操は、一見無理そうな姿勢を行うことで「あれ?意外とできるぞ?」と実感してもらい、恐怖心を克服することを目標としています。


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慢性腰痛の原因が腰ではなく脳のDLPFCにあり、さらにはDLPFCの働きが弱くなったのが不安や恐怖によるストレスなら、大元であるストレスを緩和するために治療を行えば、すべてが改善されていくというわけです。


※この体操はあくまで慢性腰痛と診断された方が行う体操です。筋肉や骨の異常の有無を検査されていない方は行わないようにしてください!

認知行動療法による恐怖心の改善

上記の二つの方法で大体5割強の方に慢性腰痛の改善が見られます。


しかしそれでも、頑固な恐怖が消えないという場合もあります。


そういった場合は認知を改めるために行動で恐怖に打ち勝つという、『認知行動療法』がDLPFCの回復に効果を発揮します。


ただしこの認知行動療法は、医師や専門医による指導が必要です。


脳からなかなか消えない恐怖を正しい知識で改善する認知改善と、恐怖に打ち勝つための行動をカウンセリングとともに行う行動療法を行うわけですから、医師や専門医とともに取り組まなければかえって悪化する可能性もあるからです。


※1人でできないわけではありませんが、失敗したときのフォロー体勢が絶対に必要です。


日本では残念ながら認知行動療法は保険適用外であるため、認知行動療法を行っている整形外科は非常に限られています。


慢性腰痛は日本社会にとっても大きな損失であることは間違いありません。


日本政府もさっさと法律を改善して、本当に有効な治療方法に保険適用を認める判断を下すべきだと私は思います。

『DLPFCの衰えが慢性腰痛の原因かも 治療法を解説』のまとめ

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慢性腰痛の原因が脳のDLP FCにあるという新しい着眼点と、DLP FCの治療改善による慢性腰痛の驚くべき改善効果。


ここまで読んでいただいた方は「ピン」と北方もいるかもしれませんが、実はこのDLPFC、他の慢性疼痛やうつ病、パニック障害や不安障害などの精神疾患にも大きく関係しているといわれています。


慢性疼痛や精神疾患の原因は、何らかの大きなストレスが脳にかかり続けることで発症するとも言われています。


実際、うつ病患者の脳を光ポトグラフィー検査で見たところ、DLPFCの働きが極端に弱くなっていることがわかります。


DLPFCだけが原因とは言えませんが、脳が正常な状態から異なった状態になるという点に関して言えば、慢性腰痛や慢性疼痛、うつ病などの精神疾患の患者の方々に共通しているのです。


ストレスが身も心も蝕んでしまう。このことを肝に銘じておくだけで、人は多くの病気を予防し、改善することができるのではないでしょうか。


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