人食いバクテリアと呼ばれる細菌による感染症が日本で拡大しています。
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人食いバクテリアが急激に増える『劇症型』に感染すると手足が壊死し、2日以内に死亡してしまうというから驚きです。
先進国である日本で増えている人食いバクテリアとは一体どのようなものなのか。感染経路や症状などについてまとめてみました。
日本における『人食いバクテリア』
人食いバクテリアはいくつか種類がありますが、日本で感染が拡大している人食いバクテリアは『A群溶血性レンサ球菌』と呼ばれる真正細菌です。
このA群溶血性レンサ球菌、実は人間の体に常在している菌で、特別な菌というわけではありません。
しかしこの菌が過剰に増加すると様々な症状を引き起こします。何かのキッカケで爆発的に増えると手足の壊死が起こります。
※以降、人食いバクテリアはA群溶血性レンサ球菌を指すこととします。
人食いバクテリアが増加する原因
人食いバクテリアが増える原因はハッキリしていませんが、免疫力が低下することで起こると考えられています。
免疫力が低下すると人食いバクテリアの増加を抑えることができず、爆発的な増加を許してしまい、バクテリアによって体の組織が化膿(食べられる)してしまうのです。
人食いバクテリアの感染経路
人食いバクテリアは健康な人でも持っている『菌』ですが、人食いバクテリアが何らかの原因で増加している人から感染することもあります。
人食いバクテリアの感染経路は接触感染や飛沫感染です。
接触感染は感染者に触れることで感染しますし、飛沫感染は感染者のつばなどから感染します。
いずれの場合も、こちらの免疫力が高ければ、たとえ感染したとしても体内で増加する可能性は低いです。
人食いバクテリアの症状
人食いバクテリアの原因菌は『A群溶血性レンサ球菌』。この菌が増えるとすぐさま壊死が始まるというわけではありません。
A群溶血性レンサ球菌による症状は、菌が増加する部位によって多岐にわたります。
発熱
とびひ
中耳炎
肺炎
化膿性関節炎
髄膜炎
腎炎
A群溶血性レンサ球菌が爆発的に増加して、軟部組織壊死(つまり手足などの壊死)まで重症化すると、『劇症型溶血性レンサ球菌』という病名になります。
A群溶血性レンサ球菌が人食いバクテリアと呼ばれるゆえんです。
人食いバクテリアの治療方法
A群溶血性レンサ球菌が原因で起こった急性咽頭炎など比較的軽い症状の場合は、抗生物質で治療することが可能です。
この場合、A群溶血性レンサ球菌が減少するまで10日ほど抗生物質を服用することで治療を行うことが可能です。
しかし壊死を伴うほど劇症化した場合、化膿が広がっている組織の除去が有効な治療方法となります。
つまり、手足の切断です。
急激に化膿(壊死)が広がるため、手足の切断を躊躇しているとすぐに手遅れになってしまうのです。
人食いバクテリア(劇症型症状)による致死率は30%を超えると言われています。
人食いバクテリアの予防
人食いバクテリアの予防方法は、体内のA群溶血性レンサ球菌を増やさないことにあります。
手洗いによって手の菌を体内に入れない。マスクによって飛沫感染を防ぐ。
風邪やインフルエンザを予防する方法と同じ予防方法が有効です。
また日頃から食生活の改善や生活習慣を改めて、免疫力を高めることも重要です。
睡眠不足は免疫力を低下させるため、しっかりと睡眠をとることも重要になります。
『人食いバクテリアの感染が日本で拡大!?』のまとめ
人食いバクテリアの感染が日本で拡大しており、人食いバクテリアによる死亡者数が増加傾向にあるのは事実です。
喉が痛いなどの症状が出た場合は放置せず、すぐに医師に診てもらうようにすることが重要になります。
ただ、日頃から免疫力を高めておけば、人食いバクテリアが爆発的に増加する可能性を著しく低下させることは可能です。
日頃から風邪をひきやすいという方は免疫力が低下している証拠。
そういった方は人食いバクテリアが爆発的に増加しないよう、生活習慣をもう一度見直してみてください。