アリゲーターガーという淡水魚が日本各地でその生息域を拡大しています。
日本の在来種と共存しているのなら良いのですが、アリゲーターガーは肉食で他の魚や貝などを捕食することから、日本の淡水生物の生態系を乱しているとして特定外来生物に指定されました。
アリゲーターガーがなぜ増えたのか。危険性や生態、寿命や食用可能かなどについてまとめてみました。
アリゲーターガーの画像と生態
これがアリゲーターガーです。
体重:50kg~100kg
食生:肉食
生息域:メキシコをはじめ、アメリカやニカラグアなど、北米を中心として生息域は広い
寿命:オスは26年、メスは50年
淡水魚としてはかなり大きく成長する魚(淡水魚の中で最大!)で、日本では鑑賞目的として飼育されていました。
鑑賞目的で輸入されたアリゲーターガーが、飼育できなくなって河川などに放流され、放置されたアリゲーターガーが繁殖し、日本全国に広まったものと考えられます。
アリゲーターガーの寿命は長く26年から50年生きます。これだけ長い寿命なのですから、そりゃ飼いきれなくて捨てる人もでてきますよね。だからといって同情できませんが。
もちろん飼育する側は飼育する時点でアリゲーターガーの寿命を認識するべきですが、アリゲーターガーを販売していた販売店の店員も、寿命についてキチンと客に説明していたのかも気になるところです。
アリゲーターガーが日本で拡大
アリゲーターガーは日本各地で見つかっています。
兵庫、大阪、山口、熊本、東京、神奈川など、日本各地の河川で生息が確認されており、日本最大の湖『琵琶湖』でもその生息が確認されています。
アリゲーターガーは危険?人を襲う?
体長3メートルにもなるアリゲーターガー。大きな口を持ち、尖った牙を持つ肉食の魚です。
アリゲーターガーは近くにいる魚や昆虫、貝類などを襲って食べる食生を持っていますが、積極的に人を襲ってけがをさせるという事例は今のところ確認されていません。
ただしアリゲーターガーは水鳥を襲う事例は確認されているため、小さい犬や猫程度なら襲って丸呑みにする可能性は十分に考えられます。
また、近くの動いているものに反射的に噛みつく可能性もあるため、川や湖に手を入れて動かしていると反射的にかまれる危険性はあります。
実際、アメリカではアリゲーターガーを捕獲しようとしていた人が噛まれて負傷するという事件はいくつも起きています。
ワニのように積極的に襲われるという危険性はないものの、偶発的に襲われる危険性は十分にあると考えて行動したほうが良さそうです。
『アリゲーターガーの危険性【画像あり】』のまとめ
アリゲーターガーはついに日本で特定外来生物に認定され、輸入や飼育を禁止されました。
ですが時はすでに遅し。日本全国ですでに多数の個体が確認されているのですから、今後は自然に増えていくと思われます。
日本古来の生物の生態系を守るためにも、政府指導による積極的なアリゲーターガーの捕獲を行う必要があります。
なお、アリゲーターガーは食べることができます。
実際生息域であるアメリカ北部では、アリゲーターガーを船の上から弓矢で射て狩りを楽しみ、その後捕獲したアリゲーターガーを食べるということもしているそうです。
味は鳥肉に似ておいしいそうですよ♪ただし、卵には毒性があるという情報もあるので、卵は食べない方が良いです。
「アリゲーターガーを捕獲して積極的に食べよう!」というキャンペーンでも行えば、日本に生息しているアリゲーターガーは一気に減少すると思います。